21日目:ガヤーからバラナシへ
1泊2日のガヤー滞在を終え、今日はバラナシへ移動する。
ガヤーからバラナシ行きの列車は一日複数の便が出ているが、午前の便は7時発の一本のみ。次便は14時だ。
まだチケットを買っていないので、7時発の列車に乗るなら5時には起きないとまずい。それは面倒なので14時の便に乗ることに。
ブッダガヤーからリキシャーに揺られること30分でガヤー駅に到着。
駅を正面に見て右側にあるチケットオフィスへ。オフィスは手前と奥の2部屋に分かれており、スリーパー(SL)やジェネラル(GN)といった下級クラスのチケットは奥の部屋で扱っている。
希望列車とクラス、それから氏名と宿の住所を書いた記入用紙とパスポートをカウンターで見せたらあっさりチケットGET。SLで190ルピー。
ガヤー駅やその周辺にはゆっくり休めるところはほとんどない。
それどころか駅構内にトイレすらない。探し回ったあげく見つけたのは、駅の外壁に書かれた「URINE」(=おしっこ)の文字のみ。壁に向かって用を足せということらしいが、その周辺はそれはそれは臭い。あーここで腹痛になってたら泣いてたなー。というか女性はいったいどこでトイレするんだ!
プラットホーム沿いのレストランで朝食を済ませて、あとはひたすら待つのみ。
暇だ。こういうとき本があればいいのにと思う。荷物を軽くするため、読書するときはタブレットの電子書籍を利用してるのだが、駅でタブレットは出したくない。Wi-Fiも飛んでないのでインターネットも出来ない。
やっと14時になり、ほぼ定刻通りに列車がきた。
No.12801 PURUSHOTTAM EXPRESS。
今回の座席はスリーパーのうち最下段のLower。さっそくチケットに書かれた座席に行くと、すでに4人のインド人が座っている。3人掛けのシートなのでどう考えてもおかしい。インドの鉄道で最下級のクラス、ジェネラルから洩れた人たちが一つ上のクラスであるスリーパーにやってくるためこのような事態になるわけだが、ジェネラルのチケットしか持っていないのだから当然彼らは違反している。だがここはインド。車掌のチェックも甘々なのでこんなことがまかり通っている。
もちろんThis is my seat.とでも言えばスペースを空けてくれるけど、なんだか釈然としない。まあ3時間ちょいでバラナシに着くからいいか。
定刻より5分早く、バラナシ近郊のムガル・サラーイ駅に到着。
ここからガートや宿が密集する旧市街エリアまでは17kmほど。
リクシャーに乗るためまずは値段交渉をする。旧市街のゴードリヤ交差点までシェアなら300ルピー、一人なら350ルピーときた。当然安い方がいいので他の乗客を待つわけだが、なかなか集まらない。旧市街まで4、50分はかかる。現在17時半。1時間もすれば日が暮れる。地理もよくわからない。結局、時間と安全をお金で買う選択をして350ルピーで承諾。
「ガンガー!」
と走行中に言われて車外を見ると、そこには夕日に染まる雄大なガンジス河が広がっていた。
「アッシーガート行けばゲストハウス多いぞ」
「いや、ゴードリヤ交差点行って」
「ちょっとそこの店でタバコ買うわ」
「いや、早くゴードリヤ行って」
「交差点までリクシャー入れないから歩くことになるぞいいのか」
「いや、知ってるから早くゴードリヤ!!」
「ほらここがアッシーガートだ。いい宿紹介してやるよ」
「ゴードリヤ行けコラ!!」
たびたびリクシャーのオヤジと口論しながらなんとかゴードリヤ交差点近くに到着。
リクシャーオヤジの言う通り、交差点までリクシャーは入れないので歩く。
18時半をすぎると急激に暗くなってきた。さすがにちょっと焦る。
でも19時すぎに無事チェックイン。
コルカタで泊まったサンタナゲストハウスのバラナシ支店にした。
宿の前で寝る牛。