43日目：デリーで一日つぶす

予定を変更してデリーで1泊することにしたわけだが、いかんせん急遽決めたことなので何もやることが思いつかない。

遠出する気にもなれなかったので今日はメインバザール周辺をぶらつくことにした。

ところで「インドの首都は？」と聞かれたとき、デリーと答えるべきか、ニューデリーと答えるべきか迷わないだろうか。

ニューデリーがあるということはオールドデリーがあるわけで、実際地図を見ると、南にニューデリー、北にオールドデリーがちゃんとある。

実を言うと、このニューとオールド、2つのデリーを合わせて「デリー首都圏」と呼ぶ。ただし国会議事堂や各省庁、各国の大使館などの首都機能はニューデリー側に集約されている。

したがって、「首都」の定義によって答えは変わることになる。「首都」の指す範囲が、首都機能を持つ地区を指すのであれば、それはニューデリーのことになるし、首都機能を含む都市を指すのであれば、首都はデリーということになる。

この「ニュー」と「オールド」、つまり「新市街」と「旧市街」によって都市が分画されているのは、イギリス植民地時代の名残といえる。インドが大英帝国に組み込まれた19世紀以後、それまでインド人が生活していた街とは別に、イギリス人によって新市街がつくられた（全てがそうというわけではないけど）。ちなみにデリー以外に、コルカタやバラナシなども新・旧市街に分けられている。

デリーを訪れる観光客の多くは、ニューデリー周辺の宿に泊まる。

それは、ここにインド最大の鉄道駅ニューデリー駅（赤枠）があり、東側には空港と連絡するニューデリー・メトロ駅（黄枠）があるからだ。鉄道駅の西側にはメインバザール（緑枠）が伸び、安宿・屋台・お土産屋・カフェ・レストランが並ぶ。南側に見える円形の地区はコンノート・プレイスと呼ばれ、お高いホテルやレストラン・ブティックが集まっている。

観光客が集まるということは、観光客からどうにかしてお金をぼったくろうとする輩がいるわけで、実際デリーで騙される人は結構多い。

というかまずもって駅の構造が悪い。日本からインドに入る場合、大半の人は成田から直行便でここデリーに来る。そして先述したとおり、空港からメトロでニューデリー駅まで移動するわけだが、メトロ駅は鉄道駅の東側にある。一方、宿やレストランは鉄道駅の西側にあるので、高架通路を渡って鉄道を越えなければならない。

この鉄道を東から西へ横断するというのが曲者で、悪い奴らはこの周辺にたむろして、言葉巧みに旅行者をまったく違く方向に誘導する。

今回インドを旅している中で一番よく聞く手口は、「メインバザールで暴動が起きているから今はバザールに入れない」と言って仲間のリクシャーに乗せ、悪徳旅行会社に連れて行って相場の倍以上の金額のツアーを組ませるというもの。

一見すると、暴動なんてウソに決まってるじゃんと笑ってしまうが、奴らの手口は巧妙だ。たいていグループで騙してくる。たった一人に「暴動だ」などと言われても動じないだろうが、その後二人、三人に「暴動で危ない」と言われると次第に不安になってくる。中には警官に似せた格好で話しかけてくる奴もいる。

初めてインドに来ると、たぶん間違いなくその混沌さに圧倒される。しかもまだインド人の押しの強さとしつこさに慣れていない。そんな状況なら騙される人が続出するのもわかる気がする。

この点において、コルカタからインド旅行をスタートしたのは良かったと思う。コルカタの場合、空港から市内まではタクシー（とメトロ）で向かうのが普通で、しかもプリペイドタクシーなのでぼったくられようがないからだ。

さて長々と書いてきたけど、今日のブログの主題は、いかにしてメインバザールで一日潰すかだ。で、結局屋台メシを食べ歩くことにした。

メインバザール周辺なら屋台が集まるのは下の地図の緑と青のエリア。

ガッツリ食べたいなら緑のエリア。大衆食堂が多い。サモサやラッシーなどの屋台もある。

青のエリアはフレンチトーストやロールなどの軽食屋台のほか、果物を売る屋台が多い。

インドってどこ行っても屋台あるけど、個人的なベスト屋台メシはコレ！

ロールエッグ

作り方を説明しよう。

まず鉄板の上で生地と卵を熱する。

上に野菜を盛る。

巻いて出来上がり。1本20ルピー（32円）。

味付けはケチャップ、マスタード。これがまあ美味い。

コルカタにいる時は毎日食べてたんだけど、コルカタ以来ロール屋台が見当たらなくて今回デリーでやっと発見。

またどっかで食べたい。

以上！