63日目:ベトナム戦争証跡博物館
2日前に引き続き、なかなか気の重くなる博物館に行ってきた。
ところで '証跡' なんて言葉あるのね。初めて知った。
宿のあるデタムストリートから歩くこと40~50分で到着。
入場料は1.5万ドン(=70円)。
博物館は3階建てで、2階と3階に展示コーナーがある。
一番強烈だったのは2階の化学兵器に関する展示。
戦争で使われた化学兵器(枯れ葉剤、エージェントオレンジ)によって、障害や奇形を被った人たち(特に子ども)の写真が、部屋一面に展示してあった。
奇形といえば双生児として生まれてきたベトちゃん・ドクちゃんが有名だけど、他にも手足の先が未発達だったり、眼球が欠損していたり、全身に痘痕や出来物のある子など、唖然とするような写真ばかりだった。
直接化学兵器に被ばくした人はもちろん、その子や孫の世代にもあらゆる障害があらわれ、それは現在でも続いている。またそれはベトナム人だけでなく、この戦争に出兵したアメリカ兵や韓国兵、そしてその家族にまで甚大な影響をおよぼしている。
3階には、戦場カメラマンによるベトナム戦争の記録が展示してあった。
上の写真奥にある「安全への逃避」を撮った沢田教一のほか、石川文洋、一ノ瀬泰造、島本啓三郎、峰弘道など、多くの日本人カメラマンがこの戦争には従事していた。
3階のもう一つの部屋には、この戦争の歴史的背景が写真をまじえて解説されていた。情報・記録がかなり多かった。
正直自分は、「ベトナム戦争=冷戦時代の代理戦争のひとつ・アメリカが敗戦した」くらいの知識しかなくて、その経緯はほとんど知らなかったので勉強になった。
-----------------------------
以下は備忘録。