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石川さん旅にでる

理系学生。世界一周めざして奮闘中

85日目:アチェンガル・ゴンパ

2016年6月17日。

 

今日はこの地域のハイライト、アチェンガル・ゴンパへ行く。

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ゴンパとはチベット仏教の僧院のこと。といってもあるのは僧院だけではない。周辺にはおびただしい数の宿坊が集まり、他に類をみない光景が広がっている。

今日行くアチェンガル・ゴンパ、そして後日訪れることになるラルンガル・ゴンパは、チベット文化圏で有数の規模を誇るゴンパだ。

もともとアチェンガル・ゴンパには行く予定ではなく、夫婦に誘われて行くことになったんだけど、行ってよかった~と心から思う。

 

ところで河口慧海という人物をご存知だろうか。

20世紀初頭に、日本人として初めてチベット入国を果たした禅宗の僧侶だ。

インドからヒマラヤ山系を越えるという文字通り命がけのルートで彼は、当時まだ鎖国状態にあったチベットへの密入国を果たす。そしてチベットの中心ラサ府で、チベット仏教を習熟し、仏典を日本へ持ち帰るという・・・つまりすごい人。仏教への帰依というか、信仰心ってすごいなあと感心してしまう。

今回の旅日記では、ところどころで彼の著書『チベット旅行記』からの引用を入れたので、先に紹介しておいた。

気になる方はぜひ。Kindleとか青空文庫で無料で読めます。

 

現在チベットは、雲南省四川省青海省、そしてチベット自治区に分割され中国に組み込まれているが、”自治区”とは名ばかりで、行政も法律もほとんど中国当局に管理されているのが実状だ。この状況は、後日おとずれることになるもう一つの自治区新疆ウイグル自治区でも同様で、半独立状態にある台湾や、特別区に指定されている香港とは大きく異なる。

現在、外国人がチベット自治区に入境し、観光するには許可証が必要だが、この俗に東チベットと呼ばれる地域(以前のカムおよびアムド)は、あくまで雲南・四川・青海の3省に属しているため、特別な許可証は必要ない。

がしかし、アチェンガル・ゴンパ、ラルンガル・ゴンパ、そして自分の経験からいうと色達(セルタ)という町は、実質外国人の立ち入りが禁止されている。

実際自分は、後日ラルンガル・ゴンパに行こうとした際に検問で止められ、連行された。詳しくはこちら。

ishikawasan5050.hatenablog.com

 

また今夏以降、中国政府によるラルンガル・ゴンパの解体・縮小も進んでいるらしい。

 とても残念な話だ。

 

さて前置きが長くなったが旅日記に戻ろう。

 

アチェンガル・ゴンパ行きの乗り合いが発車したのは朝9時。

俺・夫婦のほか、参拝に向かうチベタン女性が4人。車内で歌っちゃうくらい、チベタンはみんな陽気。にぎやかで楽しかった。

道中の景色はこんな感じ。

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3時間ほどでアチェンガル・ゴンパに到着。

途中に検問があったものの、同乗していたチベタンたちが機転を利かせてくれ、無事に通過できた。ありがとう。

 

はいって右手には寺院があった。

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みんなでマニ車をまわす。

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ちょうどラマ(高僧)が通りかかったので、みんなでチャクワンを受けた。一緒にきていたチベタン女性は、感激して涙をながしていた。

チャクワンについては『チベット旅行記』にこう書かれている。

腰を屈め舌を出して敬意を表しつつ机の置いてある前まで進んでラマの前に頭を差し付けます。
するとラマは右の手を伸ばして頭をさすってくれるです。
少しいい人なれば両手でやってくれる。
また自分と同等の人あるいは自分より豪い(えらい)人であれば自分の額をこちらの頭に突き付けてくれる。
これを名づけてチベット語でチャクワンを受けると言って居る、すなわち按手礼であります。

 

またチャクワンを受けるときに、カタと呼ばれる布をラマに献上している人もいた。

チベット旅行記』にもカタに関する記述がある。

私はその人々に礼物としてチベット流のカタというものを遣った。これは白い薄絹です。
人に進物をする時分には物にその薄絹を添えて遣るのが礼です。
もっともカタばかり贈って礼位を表することもあるからそれを一つずつ男たちに遣りました。

 

丘のうえへ上がろう。

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点々とある小屋は、僧侶が修行で使うものらしい。

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この光景を忘れることはないと思う。壮観というほかない・・・。

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右手の円形のエリアはすべて尼僧の宿坊だ。橋を隔てた左手には男性僧侶の宿坊エリアもあるけど、尼僧の宿坊のほうが圧倒的に多い。

 

真ん中を大きな通りがつらぬいている。

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ちなみに男性僧侶エリアはこんな感じ。

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丘の上には僧侶と、

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ヤクと、

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大仏が。

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そしてもちろんタルチョ!

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丘を下り、橋を渡って尼僧エリアへ。

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といっても男の俺は尼僧エリアに入れない。でも外周部には行けた。

写っているのはみんな尼さんだ。問答の帰りだろうか。

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気前のいい男性僧侶。

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エリザに誘われて行った亚丁トレッキングのときと同じく、このアチェンガル・ゴンパも、夫婦に出会わなければ絶対に行かなかっただろう。

旅ってそういうところが面白いなあと思った一日だった。

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