7日目:バンコク国立博物館
とりあえずバンコク最終日。
本日(水曜日)は9時半からバンコク国立博物館で日本語ガイドツアーがあるので参加することに。
自由参加なので当日博物館のチケット売り場に行けばいい。
参加したい旨を伝えると、簡単なタイの歴史が載った年表がもらえた。
ガイドさんは日本人女性3人。各自持ち場が決まっているらしく、交代で説明してくれた。
参加者は15人くらい。観光で日本から来た人もいれば、タイ在住の方もいた。
博物館はいくつもの建物に分かれている。
まずは入場してすぐにある本堂へ。
窓に沿って釈迦(仏陀)の一生が描かれているのだが、その話がとても面白かった。四門出遊から涅槃寂静までなんとなく知ってはいたが、そのようすを仏教画とともに追っていくとすごく勉強になる。仏像のポーズってどれもこの仏教画に由来していたのね。
それからタイの伝統工芸や王家ゆかりの品などを見て回り、最後に仏像について説明を受けた。
タイは今でこそタイ王国という独立した国家だが、タイ族による王朝が初めてできたのは13世紀半ばのこと。スコータイ王朝である。現在でも北部にスコータイという町が残っていて、そこには当時の遺跡群がある。
この時代に現在のタイ語の語源となった文字が作られ、↓のようにラームカムヘーン王碑に刻まれている。ちなみにコレ、ユネスコの世界記録遺産。
この時代の仏像は以下の2枚。
特徴としては、立像・坐像ともに造形がとても流麗な点。
立像は仏陀が天界から地上に降下する場面を、坐像は魔王との闘争の場面(降魔浄土)を表現している。
その後1351年にウートーン王が現在のアユタヤにアユタヤ王朝を興し、1438年には北方のスコータイを併合した。
この時期の仏像はスコータイ時代のものと比べると流麗さに欠けるものの、力強さがある。
アユタヤ朝は400年栄えたのち、ビルマの侵攻により滅亡するわけだが、タイ族の王朝はタークシン王のトンブリー朝に引き継がれた(1767年)。
そして1782年、ラーマ1世のよりバンコクを都としてチャクリー朝が興され、現在までつづいている。ちなみに現国王はラーマ9世。御年88歳。
タイでは街のいたるところに国王や女王の肖像が掲げられており、宿や飲食店の店内でもそういう光景はよく見られる。
王族に対する国民の敬愛の深さが如実にあらわれていると思う。
そういえばアユタヤに行く際に乗ったロットゥーのドライバーのおじさんも、「国王はGreatだ」と言っていた。
国家体制に多少のちがいこそあれ、日本も天皇家を元首とする立憲君主国に近いといえる(というか国際的にはそう見なされている)。
日本では街中で陛下の肖像を見ることはまずないけど、テレビでたまたま談話を見たり、あるいは災害・復興時に現地を訪れる両陛下を見て、敬愛の念を感じる人も多いと思う。
日本のようにたまに(?)ふと敬愛を感じる国もあれば、タイのように明らかに敬愛をしめす国もあるんだなあと思った。
って、かなり話が脱線したけど、とりえあずバンコク国立博物館はよかった。
毎週水・木の9時半~11時半で日本語ガイドツアーが催されているので、時間が合うならぜひ参加したらいいと思う!